簿記と会計。
どちらも似たような言葉なので、 同じ意味だと思われることがあります。
実際、 私も簿記を勉強し始めた頃は、 違いをあまり意識していませんでした。
でも実は、 簿記と会計は少し役割が違います。
私は実務では、
👉 簿記=記録する技術
そして、
👉 会計=会社を理解し、説明する技術
だと思っています。
簿記は「会社で起きたこと」を記録する
会社では毎日、 さまざまな出来事が起きています。
- 商品を販売する
- 仕入をする
- 給料を支払う
- お金を借りる
簿記は、 こうした出来事を記録する技術です。
例えば、 商品を売ったら売上として記録する。
仕入をしたら仕入として記録する。
現金が増えたら現金として記録する。
つまり簿記は、
👉 「会社で起きたことを数字として残す」
ための仕組みです。
簿記はカメラに少し似ている
私は、 簿記はカメラに少し似ていると思っています。
カメラは、 その瞬間を記録します。
簿記も同じです。
会社で起きたことを、 仕訳という形で記録していきます。
ただ、 写真を撮っただけでは、 状況の意味までは分かりません。
例えば、
👉 なぜその人が笑っているのか
までは、 写真だけでは分からないことがあります。
簿記も同じです。
数字を記録することはできますが、 数字の意味までは教えてくれません。
会計は「数字の意味」を考える
そこで登場するのが会計です。
会計は、 簿記で記録した数字を使って、 会社の状態を理解しようとします。
例えば、
- なぜ利益が増えたのか
- なぜ売上が減ったのか
- 資金繰りは大丈夫なのか
- 会社は成長しているのか
といったことを考えます。
つまり会計は、
👉 「数字を読む技術」
とも言えるかもしれません。
簿記は翻訳の前半、会計は翻訳の後半
別の記事で、 私は会計を
👉 「翻訳」
に例えました。
会社では毎日、 さまざまな出来事が起きています。
簿記は、 それを数字へ翻訳します。
例えば、
- 契約を取った
- 商品を売った
- 設備を購入した
といった出来事を、 会計データへ変換します。
そして会計は、 その数字を見ながら、
👉 「会社で何が起きているのか」
を読み取ります。
つまり、
👉 簿記は翻訳の前半
👉 会計は翻訳の後半
とも考えられるのです。
実務では会計の方が難しいこともある
簿記では、 正しく記録することが重要です。
しかし会計では、 正解が一つではない場面が出てきます。
例えば、
- 利益は健全なのか
- 売上の伸びは一時的なのか
- コスト増加は問題なのか
- この投資は妥当なのか
などです。
数字そのものではなく、 数字の意味を考える必要があります。
だから実務では、
👉 「仕訳を作ること」
よりも、
👉 「数字を説明すること」
の方が難しいと感じることもあります。
経理は簿記と会計の両方をやっている
実務の経理担当者は、 簿記だけをしているわけではありません。
また、 会計だけをしているわけでもありません。
例えば仕訳を入力するときも、
- この処理で合っているか
- 違和感はないか
- なぜ増えているのか
を考えています。
つまり実務では、
👉 「記録しながら理解する」
という作業をしているのです。
簿記だけでは経営判断はできない
簿記はとても重要です。
しかし、 簿記だけでは経営判断はできません。
例えば、 決算書を見て:
- 利益は十分か
- 借入は多すぎないか
- 将来も成長できそうか
を考えるには、 会計的な視点が必要になります。
だから企業では、 簿記と会計の両方が必要なのです。
まとめ
簿記と会計の違いは、
👉 簿記=記録する
👉 会計=理解し説明する
という役割の違いです。
簿記は、 会社で起きたことを数字として残します。
そして会計は、 その数字から会社の状態を読み取ります。
私は、
👉 「簿記は数字を作る技術」
👉 「会計は数字を読む技術」
だと思っています。
どちらか一方だけではなく、 両方があって初めて会社の状態を理解できるのです。
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