経理の仕事をしていると、
「あの人は頭が良いな」
と思う人に出会うことがあります。
難しい会計論点を理解するのが早い。
問題の本質を見抜く。
監査対応もスムーズ。
経営層との会話も成立する。
そんな人を見ると、
「経理には頭の良さが必要なのだろうか」
と思うかもしれません。
結論から言うと、私は必要だと思っています。
ただし、多くの人がイメージする頭の良さとは少し違います。
経理に必要なのは計算力ではない
まず誤解されがちなのですが、 経理に必要なのは数学の才能ではありません。
実際の経理業務では、
- 電卓を使う
- Excelを使う
- 会計システムを使う
ので、暗算の速さが求められる場面はほとんどありません。
微積分を使うこともありません。
数学オリンピック級の能力も必要ありません。
だから、
👉 経理に必要なのは「計算する力」ではない
と私は思っています。
経理に必要なのは「考える力」
では何が必要なのでしょうか。
私は、
👉 経理に必要な頭の良さとは「考える力」
だと思っています。
例えば請求書を受け取ったとき。
新人の頃は、
「この勘定科目は何ですか?」
と考えます。
しかし経験者は、
「そもそもこの取引の実態は何だろう?」
と考えます。
会計処理は、その後についてくるものです。
本質を考える力。
これが経理には重要です。
数字の裏側を考える力
経理は数字を扱う仕事です。
でも本当は、 数字そのものよりも、 数字の背景を考える仕事だと思っています。
例えば、
売上が前年比120%になった。
考えない人は、
「売上が増えた」
で終わります。
一方で考える人は、
- なぜ増えたのか
- 利益は出ているのか
- 一時的なものなのか
- 来月も続くのか
- 回収リスクはないのか
を考えます。
同じ数字を見ていても、 見えている世界が違うのです。
複雑なものを整理する力
経理の現場には、 たくさんの情報が集まります。
- 契約書
- 請求書
- 領収書
- メール
- 社内ルール
- 税法
- 会計基準
正直、かなり複雑です。
そんな中で、
- 何が論点なのか
- 何を確認すべきか
- 誰に相談すべきか
を整理できる人は強いです。
私はこれも頭の良さのひとつだと思っています。
先回りして考える力
経理の仕事では、 問題が起きてから対応するより、 問題が起きる前に気づく方が価値があります。
例えば、
- 監査で質問されそう
- 税務調査で説明できるだろうか
- 来月問題になりそう
- 証憑を今のうちに集めておこう
そんな考え方です。
先回りして考えられる人は、 結果として仕事もスムーズになります。
そして周囲からも信頼されます。
頭の良さは経験で育つ
ここで大事なのは、 こうした力の多くは生まれつきではないということです。
新人の頃から、
- 数字の意味が分かる人
- 論点を整理できる人
- 先回りして考えられる人
はほとんどいません。
月次決算を経験する。
監査を経験する。
税務調査を経験する。
失敗する。
指摘される。
改善する。
そうした経験の積み重ねの中で、 少しずつ考える力が鍛えられていきます。
👉 経理の頭の良さは、生まれつきの才能というより経験によって磨かれる力
まとめ
- 経理に頭の良さは必要だと思う
- ただし計算力や数学力ではない
- 本質を考える力
- 数字の背景を考える力
- 複雑な情報を整理する力
- 先回りして考える力
- つまり「考える力」が大切
経理は数字を扱う仕事です。
しかし本質的には、 数字を入力する仕事ではなく、 数字から考える仕事だと思っています。
そして、その考える力は経験によって育っていきます。
だからもし今、
「自分は頭が良くないから経理に向いていない」
と思っているなら、 あまり気にしなくていいかもしれません。
本当に大切なのは、 分からないことを考えること。
考えることをやめないこと。
その積み重ねが、 経理としての成長につながっていくのだと思います。
👉 経理に必要なのは天才的な頭の良さではなく、考える力である。


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