「これ、今日中でお願いします」
「なるはやで処理してもらえますか?」
「先に支払っておいてください」
経理をしていると、一度はこんな依頼を受けたことがあるのではないでしょうか。
依頼している本人は悪気がないのかもしれません。
でも経理側からすると、
- 必要書類が足りない
- 承認が取れていない
- 税務上の確認が必要
- 本当に支払って問題ないのか確認したい
など、気になることがたくさんあります。
今回は、経理業務に理解がない人からの依頼にどう向き合うかについて考えてみます。
相手は経理の仕事を知らない
まず大前提として、相手は経理の仕事を知らないことが多いです。
例えば営業担当者は、
- お客様対応
- 売上目標
- 納期調整
に追われています。
現場担当者は、
- 作業
- 納品
- 品質管理
に集中しています。
つまり、経理が裏側でどんな確認をしているのかを知らないのです。
経理から見ると、
「そんなことも分からないの?」
と思うことでも、相手からすると、
「経理ならすぐできるんじゃないの?」
という感覚だったりします。
悪意があるとは限らない
こうした依頼が来ると、ついイライラしてしまうことがあります。
しかし実際には、
👉 相手は必要な手続きやリスクを知らないだけ
というケースも少なくありません。
例えば、
「今日中でお願いします」
という依頼も、経理を軽く見ているのではなく、単純に急いでいるだけかもしれません。
まずは、
「なぜそう言っているのか」
を考えてみることも大切だと思います。
経理が慎重になる理由
一方で、経理が慎重になるのにも理由があります。
経理は、
- 後から責任を取ることが多い
- 税務リスクを見ている
- 監査を意識している
- 不正防止を意識している
からです。
例えば、承認がない支払いを実行した場合、後で問題になったときに説明を求められるのは経理かもしれません。
だからこそ、
「確認したい」
「手続きを守りたい」
という気持ちが強くなります。
経理も相手の立場を理解することが大切
ここで忘れてはいけないのは、経理だけが正しいわけではないということです。
営業担当者には営業担当者の事情があります。
現場担当者には現場担当者の事情があります。
お客様対応や納期のプレッシャーの中で、どうしても急ぎの依頼になってしまうこともあるでしょう。
経理から見ると無茶な依頼に見えても、相手にとっては本当に急ぎなのかもしれません。
だからこそ、
👉 相手に理解してもらう前に、まず相手を理解する
という姿勢も大切なのだと思います。
「できません」で終わらせない
経理として気を付けたいのは、ただ断るだけにならないことです。
例えば、
NG例
「承認がないので無理です」
よりも、
OK例
「承認をいただければ対応できます」
「この資料をいただければ処理できます」
の方が相手も理解しやすくなります。
👉 できない理由ではなく、どうすればできるかを伝える
これだけでもコミュニケーションは大きく変わります。
本当に大事なのは仕組み化
毎回同じような依頼が来るのであれば、個別対応だけでは限界があります。
例えば、
- 支払依頼は3営業日前まで
- 必要資料一覧を作る
- 承認フローを明確にする
- 依頼フォームを作る
などです。
一度仕組み化できれば、依頼する側も迷わなくなります。
経理も確認作業が減ります。
お互いにとってメリットがあります。
経理は会社のブレーキ役でもある
経理は会社の中で、慎重さを求められる立場です。
だから時には、
「面倒なことを言う人」
と思われることもあります。
しかし、会社のお金を守るためには必要な役割でもあります。
ただし、ブレーキだけでは仕事は進みません。
👉 リスクを見ながら、どうすれば前に進めるかを考える
ことも経理の大切な役割だと思います。
経理に必要なのはコミュニケーション力
経理というと、数字ばかり見ている仕事と思われがちです。
しかし実際には、
- 営業
- 人事
- 総務
- 現場
- 取引先
など、多くの人と関わります。
だからこそ、経理に必要なのは会計知識だけではありません。
相手の立場を理解しながら、必要なことを分かりやすく伝える力も重要です。
まとめ
- 相手は経理業務を知らないことが多い
- 悪意ではなく知識不足の場合も多い
- 経理が慎重になるのにも理由がある
- 経理も相手の立場を理解することが大切
- できない理由より、どうすればできるかを伝える
- 同じ問題は仕組み化で解決する
- 経理にはコミュニケーション力も必要
経理業務に理解がない人からの依頼は、なくならないかもしれません。
しかし、
👉 相手を責めるのではなく、まず理解する
そして、
👉 相手に理解してもらえるように伝える
という視点を持つと、少し気持ちが楽になることもあります。
経理は数字だけではなく、人と人との間をつなぐ仕事でもあるのだと思います。


コメント